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果樹の栽培方法
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ピオーネ(簡易被覆)

ピオーネの栽培暦

栽培のポイント

  • 棚栽培が基本。
  • 土壌の過湿、過乾燥を防止する。
  • 適正着果で、着色の優れた、大玉の果実を生産する。
  • 毎年継続して土づくりを行い、樹の勢いを保つように努める。

♦適応地域

全域(ただし年平均気温12℃以上の地域)


栽培管理

1.ほ場の準備

(1) 排水対策・盛り土の作成

明きょ、暗きょ排水を設置した排水のよいほ場が望ましい。

苗の植え付け1ヶ月以上前に、植栽位置に直径2m、深さ30cm程度の植え穴を作り、掘り上げた土に完熟たい肥20~30kg、炭酸苦土石灰(粒)2~3kg、リンスター1~2kgを投入し、混和後、高さ30cm程度の盛り土を作る。

2.植え付け

(1) 植栽間隔

列間8m×株間12mを基本とする。

(2) 植栽時期

3月の春植えを基本とする。

(3) 植栽方法

根が交差しないよう四方に広げ、深植えにならないよう覆土し、直ちに十分かん水する。

苗木の接ぎ木部分から5芽程度上の充実のよい部分まで切り返し、支柱を立て誘引する(図1)。


3.整枝せん定

(1) 整枝法

WH型に仕立てる。

1年目に主幹から2本の主枝を発生させたTの字状の樹を作り、2年目に主枝から8本の亜主枝を発生させる。

3~5年目で亜主枝を延長し、WH型の骨格を作る。延長した亜主枝からは翌年結果枝を発生させ結実させる(図2)。

(2) せん定

  • 若木(主枝、亜主枝延長枝部分)
    1年目の主枝延長枝は7月下旬までに形成した充実した節で切り、2~5年目の亜主枝延長枝は20芽以内の充実した節で切る。
  • 成木(結実部分、結果枝のせん定)
    亜主枝から発生した結果枝を基部の1芽だけ残し、2芽目の節で切る。
    これを1芽せん定という。また、1芽残した結果枝を結果母枝という(図3)。

4.新梢管理

(1) 主枝、亜主枝延長枝の新梢管理

延長枝の副梢(わき芽)は樹勢に応じて1~3枚程度で摘心(摘みとり)、8月上旬に先端を摘心し、伸長を止める(図4)。

(2) 結果枝の新梢管理

  • 新梢(結果枝)数
    展葉初期から新梢誘引時に2~3回に分けて芽をとり除き、1樹(96㎡)あたり500本程度に調整する。
  • 結果枝の摘心
    開花直前に花穂(小さい花が集まったものが車、それらがさらに稲穂状に集まったもの)がついた節から先端7~8節目で摘心(摘みとり)する。
    その後発生する副梢(わき芽)は、トンネル内が2~3枚、トンネルの外が先端をのぞいて1枚で摘心し、先端の副梢は果粒軟化期(果粒がやわらかくなる時期、概ね満開後40~45日ころ)に2枚残して摘心する。

5.結実管理

(1) 花穂管理

開花前までに1新梢1花穂にし、開花始めに先端 3cm程度残すように切り込み、整形する(図5)。

(2) ホルモン処理

  • 1回目処理(種無し化処理)
    満開~4日間にジベレリン25ppm希釈液単用で浸漬(どぶ漬け)処理する。
  • 2回目処理(肥大化処理)
    1回目の処理後10~15日後にジベレリン25ppm希釈液またはフルメット5ppm希釈液を単用で浸漬処理する。

(3) 房づくり

1回目ホルモン処理から1週間程度の実止まりが確定するころから始め、果粒軟化期までに終える。

軸長を5cmに切り込み、粒数35粒程度に間引く(図6)。

(4) 結果量(房数)調節

果粒軟化期までに、1樹(96㎡)当たり300房程度をめやすに房数を調整する。

(5) 袋かけ

果粒軟化期までに袋かけを終える。

6.収穫

果粒軟化後40~45日をめやすに酸抜けを確認して収穫を始める。

7.土壌管理

(1) かん水

新梢(結果枝)伸長期から果実成熟期にかけて、20~30mm程度のかん水を7~10日間隔で行う。

(2) 土づくり

土壌改良資材(完熟たい肥、炭酸苦土石灰(粒)、リンスター)、敷き草などの有機物を土中に投入する。

収穫後から11月までに行う。

  • 若木の土づくり(定植後概ね5~6年)
    根の伸長に合わせ、盛り土を毎年半径50cmずつ拡大する。
    大する部分の土壌に土壌改良資材を混和する。
  • 成木の土づくり
    樹から2mほど離れた位置に深さ40~50cmの溝や穴を掘り、掘り上げた土に完熟たい肥(100~200kg/a)を混和して埋め戻す。
    土壌改良は一度に行わず、5~6年かけて樹のまわりを計画的に行う。

8.施肥

施肥は下の表に基づいて行う。

施肥例(kg/a)

肥料名樹齢基肥追肥備考
S604(礼肥)
果樹いちばん(基肥)
1~200礼肥:9月上旬~中旬
基肥:10月中旬~下旬
3~420
5~52

病害虫対策

開花前から袋かけ前の防除に努めながら、果実が汚れないようにも注意する。

また、袋かけ後も防除を行い早期落葉を防ぐ。

幼木期はブドウトラカミキリ、コウモリガの被害に特に注意する。

主要病気

べと病、灰色かび病、晩腐病、さび病。

主要害虫

ハダニ類、カイガラムシ類、フタテンヒメヨコバイ、スリップス類、ハマキムシ類。

協力:津山地域農業技術者連絡協議会
津山農業普及指導センター


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