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農作物

家庭菜園の基礎
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肥料・施肥

1.要素

植物の生育には、必ず必要な成分が17種類ある。

この中で、特に大量に必要な成分である、窒素、りん酸、カリを「肥料三要素」という。

これに石灰、苦土を加えて「五大要素」ともいわれている。

さらに、五大要素以外に鉄、ホウ素、モリブデン、銅、亜鉛などの微量に必要な成分12種類を「微量要素」とよんでいる。

2.肥料三要素の働きと特徴

窒素

タンパク質や葉緑素の主成分で、植物体の体を作るのに使われる。

基肥・追肥に使われ、窒素切れは葉緑素の生成を妨げ、減収になる。

リン酸

細胞核の成分の一つで、生長点に多く使われる。

植物体を丈夫にし、結実をよくする働きがある。

リン酸は土壌中で流亡しにくいで、基肥中心で施用する。

カリ

光合成作用を助ける。

葉や茎を丈夫にする働きもある。

3.肥料三要素の欠乏症、過剰症

窒素

欠乏すると葉色が淡黄化し、小さくなる。

過剰になると葉が暗緑色となり、軟弱で病害に弱くなる。

リン酸

欠乏すると、下葉から葉色が赤みを含み黄色ないし赤紫色となり、生育がおとろえる。

過剰害は発生しにくいが、鉄や苦土などの欠 乏症が出やすくなる。

カリ

欠乏すると下葉から症状があらわれる。作物によって症状はことなるが、葉に白色ないし褐色のはん点が出たり、葉脈が黄化し、葉が外側に巻いて生育が低下する。光合成が妨げられ、根の生育も悪くなる。

過剰になると、石灰や苦土の吸収が悪くなり、それらの欠乏症が生じる。

石灰(カルシウム)

欠乏すると若い葉ほど生育が異常となる。

植物体内では有機酸と結合し不溶化する。

移動しにくい成分のため先端に欠乏症がでやすい。トマトやナスでは尻腐れ、ハクサイでは心腐れなど、可食部の異常も生じる。

石灰自体の過剰吸収は問題にならないが、土壌のアルカリ化により、根の発育が阻害され、葉は淡黄色となる。

また、苦土、カリ、リン酸の吸収が悪くなる。

苦土(マグネシウム)

欠乏すると収穫期に下葉や果実の近くの葉で、葉脈の黄化、葉脈にそった黄白化や葉縁の黄化がおこる。

苦土自体の過剰は問題でないが、過剰になると石灰、カリの吸収が悪くなる。

4.肥料の種類

肥料は大きく分けると「化成肥料」と「有機質肥料」に分別され、その種類や特徴は次のとおりである。

肥料の表示は、肥料袋に成分量がかかれている。

三要素は「10-12-8」というように表示されている場合が多く、これは窒素、リン酸、カリの順で成分量を%で表示している。

  • 化成肥料
    単肥

    窒素、リン酸、カリのみの肥料

    複合化成肥料

    普通化成:三要素の成分合計が30%未満。

    高度化成:三要素の成分合計が30%以上。

    被覆肥料:樹脂でコーティングされ長期間効く肥料。地温の高低により窒素が溶出。

    緩効性肥料:緩効性窒素化合物を含み徐々に窒素が溶出。

    有機化成:化成肥料に動・植物質を加え肥効の持続するもの。

  • 有機質肥料
    油粕

    やや遅効性の窒素主体の肥料。

    基肥に使用する。

    製品によっては分解時にガスが発生するのでマルチ栽培や施設密閉での栽培には注意。

    鶏ふん

    比較的速効性。

    連用するとアルカリ化する。

    多量施用すると肥焼けしやすいので注意。

  • 液体肥料

    速効性。

    微量要素入り、有機入りなど色々なタイプがある。

    製品によっては薄める倍率は異なるので注意。幼植物や肥あたりしやすい作目では薄めに施用する。

  • 微量要素剤

    製品によって適正施用量が異なるので注意。

    毎作施用する必要はないが、完熟たい肥など有機物が十分施用されていないほ場では、一般に1~2年に1回程度施用する。


5.施肥の方法

  • 基肥
    野菜など

    一般の化成肥料を施用する場合は、播種や定植の5日前までに施用し、耕うんして土によくなじませる。

    基肥は全面に施用し耕うんするのが安全である。

    溝施肥を行う場合は、肥あたりの危険が少ない被覆肥料やぼかし肥料に限って行い、方法は深さ20~30㎝の溝を掘り、肥料を施用して、間土を行って定植する。

    果樹

    樹齢、樹勢に応じて施肥量を決定し、基肥で年間施肥量の7割程度を施用する。

    緩効性肥料を使用し、根域を中心に表面に施用して、軽く中耕する。

    乾燥が続いている場合は施肥後、かん水を行う。

  • 追肥

    施用量をよく考え、多量の追肥を一度に行なわない。

    土壌表面が固まっていると、肥料を土の上に散布してもかん水や雨によって肥料成分が流れる。

    そのため、施肥後根を切らないように浅く耕し、土寄せするとすと肥効が高くなる。

協力:津山地域農業技術者連絡協議会
津山農業普及指導センター


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